聖書から「私たちの歩みを神様に委ねる」

「ですから、兄弟たち、私は神のあわれみによって、あなたがたに勧めます。あなたがたのからだを、神に喜ばれる、聖なる生きたささげ物として献げなさい。それこそ、あなたがたにふさわしい礼拝です。」ローマ人への手紙12章1節

 パウロは私たちに「神のあわれみによってあなたがたのからだを献げなさい」と勧めます。「神のあわれみによって」とは何を意味しているのでしょうか。それは神様が私たち全人類をあわれみ、私たちを罪の滅びから救うために神様の御子イエス様をこの世界にお与えになったことです。イエス様は私たちの身代わりに十字架にかかり、苦しみを受け、死んでくださったのです。パウロはイエス様が私たちの救いのためにいのちを与えてくださったのなら、私たちは何をもってイエス様にお返しできるだろうかと言っています。そのために私たちが自分自身をイエス様におささげするしかないと勧めているのです。

 私たちは「もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです。」と告白して洗礼を受けました。私はもはや私が生きているのではなく、イエス様が私のうちに生きておられるのだと知り自分の全生涯をイエス様に委ねました。しかし時がたつにつれて、気づかないうちにささげたはずの自分自身をイエス様の手から少しずつ取り返してしまっているのです。私たちの心は冷たくなり、愛が消えて、イエス様への結びつきが弱くなってしまっているのです。イエス様は私たちに「あなたは以前わたしにしていた献身をしていない。わたしにささげたものを取り返している。もう一度あなたはあなた自身をわたしにささげなければならない。」と言うのです。

 私たちの人生の祝福は私たちのすべてのものが神様の手にしっかりと握られているゆえです。神様が私たちのすべてのものを握っておられるとき、神様は私たちを用いて大いなることを実現してくださるのです。新しい年、私たち自身を神様にささげていきましょう。(牧師 笠川徹三)