聖書から「いのちを大切にする」

「殺してはならない。」出エジプト記20章13節

これは十戒の第6の戒めです。いのちの尊さを教えています。聖書が語る最初の殺人事件は最初の人アダムとエバ夫婦の家族の中で起きました。それは長男カインが弟アベルを殺すという痛ましい出来事でした。これはたいへん象徴的な出来事です。一番安全と思われている家庭の中で最初の殺人事件が起きたのです。今日でもこの状況は何ら変わっていません。人は家の外よりも家の中でいのちを失う場合が多いのです。いのちを大切にすることは家庭を築き上げていく上でしっかりと学ばなければならないことです。

私たちが考え違いをしていることは、自分の命だから、自分でどうしようと勝手ではないかと思っていることです。自分がそれを決めることができると考えています。しかし聖書はそれが間違いであることを教えています。神様は言われます。「あなたにその権利は無い!わたしがあなたにいのちを与えたのだ。またわたしがあなたからそれを取り上げる権利を持っているのだ。あなたは自分のいのちを所有していない。それを自分で取り去る権利を持っていない!」

いのちは尊く価値あるものです。しかし私たちは自分勝手で、自分の都合の良いように考えます。自分では自分の人生は意味がないと思ったとしても、神様の視点から見れば意味があります。だれひとり偶然にいのちを与えられたわけではありません。私たちが望まなかったとしても、期待しなかったとしても、神様は私たちのいのちを造られ、計画し、その日数を数えてくださっているのです。神様は言われます。「わたしがそれを計画した。生まれる前から、そのいのちを仕組み、目的をもって計画したのだ。」と。

神様はあなたを愛し、あなたのいのちをこの世界に置かれたのです。たとえ他の人から軽んじられても、神様はあなたのためにすばらしい計画を予め定めておられるのです。あなたは神様をもっと真剣に考えるべきです。あなたは偶然に生まれたのではなく、大切ないのちを持っているからです。(牧師 笠川徹三)