聖書から「地を揺り動かす祈り」

「これを聞いた人々は心を一つにして、神に向かって声をあげた。「主よ。あなたは天と地と海、またそれらの中のすべてのものを造られた方です。』」使徒の働き4章24節

 キリストの教会が誕生してまもなく、指導者であったペテロとヨハネはユダヤ議会の指導者たちに拘束され尋問されました。その結果、彼らから脅迫され、イエス・キリスト様の十字架と復活のメッセージを強く禁止され釈放されました。釈放されたふたりはすぐに教会の集会に出席し、彼らが経験したことをすべて仲間のクリスチャンたちに報告しました。そのとき、教会の人々が神様に向かって祈りをささげました。その冒頭の祈りの言葉が上記に引用されたものです。彼らが祈り終わると聖霊が彼らに注がれ、その建物全体が揺れ動いたと記されています。地を揺り動かす祈りとはどのような祈りなのでしょうか。
 まず、それは神様を創造者として見上げる祈りです。「初めに、神が天と地を創造した。」と創世記1章1節にあります。私たちが祈る神様はすべてのものを創られたお方です。ペテロたちを脅かしたユダヤ議会の指導者たちも神様によって創られた者たちです。私たちの誘惑は神様を小さくしてしまうことです。私たちに近いレベルまで神様を低くしてしまうことです。そして周りの人々や出来事に対して恐れを持ってしまうことです。

 つぎに、それはすべてを支配しているお方として見上げる祈りです。私たちの神様は創造者であるとともに、この世界を支配し導いておられるお方です。神様の約束はその通りに実現しています。イエス・キリスト様のご生涯、特に十字架と復活の出来事は神様がご計画通りに全人類を救おうとして、神様の業を進めておられることを証明しています。

 私たちが祈るとき、この世界を創造し、過去、現在、未来にわたってすべてを支配し導いている神様を見上げるべきです。そのとき私たちの祈りは大きくされていきます。(牧師 笠川徹三)