闘病の中で『今が最高に幸せ』

二度目のガンが見つかったのは73歳の9月であった。再発なのでドキンとした。急きょ紹介状を持ってガンセンターで受診した。「今日、検査をしたから、1週間後に来てください」と言われた。1週間後には「10月3日に入院。手術は10月5日に決まったからね」であった。何と言う早さだろう。これは神様が早めてくださったのだと感謝の祈りを捧げた。当日、二人の娘に見送られながら手術室へ入った。翌日からは点滴にすがりながらそろりそろりと歩く練習が始まった。さすがに痛くて何度も泣いた。

「病気は初期でした」。それを聞いて娘たちと手を取り合って喜んだ。神様を信じるとはこんなにも大きな恵みをいただけるものなのか!

わずか半月で退院。教会の方々が入れ代わり立ち代わり見舞いに来て下さり、どれだけ慰められたことかわからない。

90歳を迎えて、加齢による別の病気と闘っているが、娘たちの至れり尽くせりの介護を受けながら暮らしている。不自由なことも多いが今が最高にしあわせである。